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パラレルワールド
つい先日ですが、東京都現代美術館で「パラレルワールド」展と
「新収蔵作品」展を見てきました。







「パラレルワールド」はフランス人作家を中心に

「新収蔵作品」は、若手、プラス常設展においてある作品中心
の展示だったんですが




とても刺激になりました。




























パラレルワールドは、もうシュール、というか、
訳がわからない


なのに何あの幻想感。

スゲー



もう、芸術だからって何してもいいわけじゃねえぞ
って言いたくなるぐらい素晴らしかったです。



バスケのゴールフープを使って訳のわからんモノ作ったり
謎の緑のウネウネだったり。


なんという自由さ、なんでしょう。






ギリギリエンタメですけど、
何したいの?って聞かれたら確実に答えられないものばかりでしょうね。




映像作品もブッ飛んだ作品ばかり。


受け入れられなかったらどうしよう、という思想が無いんでしょうね。

提示したいものをブツケると。



こんな訳なのわからんモノにデッカい施設提供してやろう、と
決断した美術館側もすげえなあ、と。






















そして
若手の方は、


「ヤノベケンジ」氏の「ロッキングマンモス」と
ミッキーナイト」(画像はみつかりませんでした。)


が素晴らしいんですよ。


マンモスは廃材から作った様なんですけど、まあ圧巻。


ミッキーナイト、というのはこのマンモスの上に乗ってる
武者の格好をしてミッキーの形のマスクをつけた人形の事です。




着想のVTRもあったんですが、壮大なスケール。
環境破壊やらなんやらのメッセージ的なヤツです。







にしても裏設定多いぜ
本人しかこのコンセプトはわからねえぞ。
もう作者の脳内でストーリーが出来上がってんだろうね。








ちなみにミッキーナイトの着想の発端は、第二次大戦期に、
アメリカで実際にミッキーのような形のガスマスクが開発されていた事に
端を発してるようです。



(当時、戦中でも何か起きて子供達がガスマスクをつけるのを
嫌がらないように
、ミッキーのような耳や形をしたマスクが作られた)


だからミッキーガスマスクのようなお面を被ってます。











他にも大竹伸朗氏の作品ゴミ男』が常設展で置いてあったり、

(「ラピッシュ・メン」と書かれてる作品です。


壊れたギターやら、色んなゴミがはっ付けられてます。凄いぜ。
エフェクターとか、えのぐとか。

そしてスピーカーからはウンウンウンウンなんかノイズ系の音鳴ってるし。)




そして
草間彌生さんの作品(しかも製作年が俺が生まれた年。)
やっぱ、おかしい人の作品はちょっと変わってるね。



更になかなか見れない奈良美智さんの作品もありました。
(リンク先の作品は置いてません)
























いやあ、面白かったです。

やっぱ訳のわかんねえモンは面白いね。



多分ね、「ロッキングマンモス」とかは、家で作られても置かれても
とても邪魔だね。


あと、フランス人の作品も、「なんで作ったの?」って
聞かれても「ナンか作りたかったから」というような非常に
創作意欲のみで作られたモンな気がする。

























最近、なんでもかんでも「理由」とか「動機」とか、
なんかのワンセットで(それは、スケベ心、とか
モテたいとか、お金になるとか、そういうのも含む)必ず人は動いてる
と皆勘違いしてるんじゃないかな、とか雑誌とか読んだら考えさせられる。














この人らは「作りたいからこんなバカでかい意味の無いものを作った」
気がした。







(まあ、多少は金も絡んでるかも知れないが、最初にこういう作品作る時に
少なくとも若手作家は、そこまで計算働かないだろうしね。
まず、芸術は他のエンタメより、
売り物になる確率が非常に低いだろうから)










また、こういう訳のわからないもの(芸術以外でも)を
社会が許容する範囲が狭まってる気もする。























分かり易いネット小説がヒットしたり(ここで言う分かり易い、というのは
構造が単純であったりとか書き方とかの意味で)


分かり易いドラマ、バラエティが流行ったり。







ネット上では、なんかチョンボがあったら、すぐ叩いたり。
消えないテトリスのように隙間を埋めるかのように
理詰め」で何か詰問したり、追い詰めたり、

訳わからないものはすぐに解明しなければいけないし



勿論、

犯罪とか、食品の製造年月日偽装とかそういうのを詰問するのは確かにわかる。





けど、それ以外であまりにも神経質に
色んなものを理詰めで整理しようとするのは

なんか人間っぽくない気がしないだろうか?と思う。







じゃあ、追求する側が本当に皆が皆清廉潔白なのだろうかと思う。


詰問する側も、清廉潔白じゃないと、ちょっと辻褄合ってない気が
するんだよなあ。













デブがデブを見て「おいデブ!」とか言ってたら






「いや、デブはお前だ!」って思うでしょ?




詰問してる記者ももしかしたら、汚職してたり、実は不倫してたり(別に不倫は
悪い事とか限らないが)、それが発覚して無いから、そして
詰問出来る立場だから言ってるに過ぎないだろうし。





















誰でもなんでも言える(自分の責任とか色々考えず)社会は、
ちょっと怖いな、と思う。



プロ野球選手が三振して「バーカ!もっと努力しろよ!


とか酒飲んでヤジッてるオッサンは、



果たしてそのプロ野球選手以上に努力しているのか





もしかしたら、オッサンは社会というバッターボックスにすら
立ってないのかもしれない。




















またまた大好きな中田英寿の話になってしまうが


中田が98年W杯でバッシング受けまくってた頃(当時21くらいだったと思う)



「なんでもかんでもミスがあると『プロなんだからしっかりしろ
プロだろ







と散々言われましたけど、









そんな事はプロである俺達が一番良くわかってる















ただ、聞きたいのは言ってくる貴方がたも
会社員という名のプロなんじゃないんですか?」


僕ら以上に努力してる自負はありますか



と言ってたのを凄い思い出す。
















言う側もプロ、もしくは『言うに足る努力』を本当にしてるか?

責任を負って果たして言ってるのか?


思いつきで言ってんじゃねえか


無責任にその台詞を吐いてないか?


という事まで考えた上で発言というものはしろと。






















ちなみに昔も、賞味期限とかの問題とかもあったかもしんないけど、
多分、今ほど「コラー!どういうことやねんコラー!」
みたいでは無かったんでは無いでしょうか。



なんなら賞味期限内に買ったけど、結局期限過ぎてから食いました
なんて子供の頃とかしょっちゅうあったと思うし。



勿論、会社側が隠してたのは犯罪だから駄目だけど



ただ、こんな社会がギスギスしてんのは、

細かいところを皆で罵りあってるからこんなんなってる
んじゃねえかなあと思う。





私生活でも皆そんなに細かく生きてんのかなあ



そして、人を断罪出来るほど、自分は立派な人間なのかなあ

















そういう事を考えた上でモノは言った方が健全だと俺個人は思う。



「立派」なんて人それぞれだが


(仮に年10億稼いでようが、人から
尊敬とかされてなければ、それは『立派な人』じゃねえと思うし。) 





















価値が出てから(村上隆的なブレイクして)、
後になってから(まだ売れてない若手芸術家限定の話ね)ああいう芸術家を
褒めたりする人とかは本当キモチワルイですけど、



ただ、純粋に訳わからんモノもっと見たりして

誰誰が褒めたから』以外の理由で、一杯自分で考えて
発言するのは悪くないと思う。



ただ、人の悪口とか悪意をネットで見るのは本当飽き飽きだと思う。






自分が王様になって発言するのは猿でも出来るけど、
もっと色々、例え匿名であっても『自分はどうなのか?』と考えた上で
色々言うのが一番だと思う。

























それまくりましたが



なんでも訳、理由があったりするほど、人間分かりやすくねえんだし、

もっと訳わかんない事とかも「訳わかんないねー。」と余裕で
許容していく社会になってった方が良いと思う。





よく、訳わかんない事件とか起こると「訳わかんねーよ!」

とか怒る人とかいるけど、

なんでも赤の他人の事が訳分かるほど人間単純じゃねーよ。



ただ、子持ちの人は自分の子供がまともに育つように、
自分の子供だけ見てれば良いんじゃねーかなーと。




赤の他人の事はわかんないけど、自分の親族の事は
長い間見てれば一応わかるでしょ?


(まあ、そう単純でもないか)
























皆なんでも「訳わかってる」と思ってるから





子供とかが将来何の職業になるか考えても


「この職業ならあんまり給料良く無さそうだからやめとこう・・・」



とか親が変なこと言って変な皮算用しまくるから
(しかもやる前から


「うわー、将来つまんなそー」、とか思ったりするんじゃねーかなー。












もう自分の進む先の道は決まっている、と勘違いするんだろうなあと。








そんなんお前次第だっつー話ですし。


仮に大人になって就職してから色々先見えたら転職しちまえよ、って思うし。























押井守監督だと思うんですが


「分かり難いモノを排斥したら、多分芸術家とか映画監督とかは生まれないんじゃ
ないかな。

どうせ、ビルゲイツとかスピルバーグも厄介者だったんだろうから。」


と言ってました。




厄介者を許容出来るのが近代社会の特徴で

それを許容できなくなってくると文化という物も廃っていく



実際、似たようなやつばっかじゃ社会がつまんないですし。













判りづらいモノも排斥しない世の中になれば、
社会的に排除される人も減って、変な犯罪者も減るんじゃないでしょうか?



























という無理やりなまとめで



まったくペースがつかめてない。

まあ、久々なんで許して下さい。

あと、まあ普通のペースで更新とかしてきますが
忙しくて出来ない日もあります

あしからず。




まあ、言いたい事は久々に美術館とかいくと楽しいよって事です。




追記:
ゲーム「逆転裁判」を宝塚が舞台化。異議あり!

ドッター。やるなあ。懐かしい。



パラレルワールド_b0008133_7511194.jpg
by gattuso.no.8 | 2008-09-23 07:51 | 駄文